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「知」の恐怖

  • 執筆者の写真: あんたく
    あんたく
  • 2022年11月16日
  • 読了時間: 9分

自己紹介するで

こんにちはー。お初にお目にかかります。

県千葉軽音部ログのライターとなりました、副部長のあんたくです。


とまあ、このようなちょっとした挨拶くらいは書けるのですが、この後どのように話を展開していくべきか…。PCの前で絶賛苦悶中でございます。


ひとまず初回投稿ということで、他ライターにならって軽め(当社比)の自己紹介といきましょう。


軽音部2年あんたくです。所属バンドはNexus-bless(Vo.)とさるびあ伯爵(Key.Vo)。お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、新体制に代わってからさるびあ伯爵のメンバーが4連続で執筆しております。安心してください。もういません。

そして冬ライブでも企画バンドを組む予定でございます。乞うご期待。

幹部で唯一兼部をしておりまして、演劇部の部長をやっています。最近インスタを開設しましたので是非チェックを。あと最近なんか色々あって郷土研究部にも入りました。ここら辺の話は色々と落ち着いたらブログに書いてみたいですね。

好きなアーティストはあいみょん。いつか絶対語ります。震えて眠れ。最近はどっかの誰かさんの影響でMr.ChildernやMrs. GREEN APPLEにもハマりつつあります。


ふう。まとまりのない文ですみません。まぁ大体こんな感じの人間です。そのうち私の書くブログがたまっていけば大体どんな人間かは察しがつくと思います。特別価値のあるわけでもないただの駄文ですから、肩の力抜いてスナックでも貪りながら見てください。この文を読む人がいるという想像ができなさすぎてまだペースがつかめていないので。

 
思うことがあるんです

さて、本題に入る前に少しだけ脱線させてください。

こちら、現在の編集画面です。

なんかロマンありません!?こういう機能って意味もなく使い倒したくなりますよね?

多分僕これからブログ書くにあたってお試し感覚でいろんな機能採用してると思うんで良ければ楽しんでいってください!!!!!!!!!!!!!!!


…取り乱しました。本文に入りましょう。

 
無知の知

「知」と聞いてこの言葉が思い浮かんだ方も多いでしょう。ソクラテスがポリスの面々と問答を繰り返して得た境地を端的に表した言葉です。今回書く話を推敲しているうちにふっとこの言葉を思い出し、なるほどなぁと思った次第です。ここから少々長いですがお付き合いください。


みなさん、「知る」ことは好きですか。別に勉強に限った話ではありません。それまでこの世界に無かった新しい概念、好きなゲームの新作情報、友達の好きな人とその人が好きな人とその人の……とか。ふと振り返ってみると私たちの生活はたくさんの情報にあふれているように感じます。特にスマートフォンが急激に普及し始めた最近は顕著ですよね。自分の意志一つで思うままに様々なことを知ることが出来る。一前提と常に便利でよい社会であるようにも思えます。


ですが、こんな社会だからこそ、私はあえてタイトルの通り「知の恐怖」を論じてみたいのです。…軽音と何が関係あるのかって?まさにこの軽音生活の中で、私は「知の恐怖」を実感したんです。詳しくは後のお楽しみ。


さて、私の思う「知の恐怖」の一つに「不可逆性」があります。恥ずかしながら私は最近までこの単語をあまりよく理解できていなかったので、蛇足ながら端的な解説を。一度ある形に変化した後、もう一度逆の手順を踏んで元の状態に戻すことができないということです。「覆水盆に返らず」ということわざなんかがこの言葉の真意を言い得ていると思います。


「知識の不可逆性」。簡単に言い換えるのであれば、「一度覚えてしまうと完璧に忘れることができない」ということです。こう言い換えるとピンと来る方も多いのではないでしょうか。例えば、自分の大好きな人が暴言を吐いているシーンを偶然見かけてしまったら。その様子は衝撃とともに強く記憶に刻まれますよね。その後その人がどんなに優しい調子で話しかけてきたとしても脳裏には当時のシーンがよみがえり、機嫌を損ねてしまったときには過度な警戒をしてしまう。いくら忘れようと思っても、完全には忘れられないのが現実です。


とはいえどもきっと個人差はあるでしょう。かくいう私も周りを観察していると、どうやら他の人に比べ何かが記憶に刻み付けられる割合が強いようにも思います。ここら辺は未知の脳科学の世界なのでなんとも言えませんが、多かれ少なかれ万人に共通するものと考え進めていきます。


何かを覚え、上書き保存を行った脳は、その脳の状態を無意識に前提とみなして思考を進めてしまいます。割り算なんかそうでしょうか。今でこそ小数点以下まで値を求め有効数字を用いて解答を作り上げるのが一般的ですが、その昔は1の位までで計算をやめ、「あまり」を出していました。もちろん今だって「1の位まで求めあまりも併記せよ」と指示されたらその通りに計算できるでしょう。しかし、当時の頭では5÷2を2あまり1であると回答しても、「もっと割り切れるよなぁ…」という発想に至ることはできません。小数点以下という世界を知らない限りにおいては。


なんとなく「知の恐怖」を実感していただけましたか。一度何かを知ったら、ずっとそれを抱えたままこの先生きて行く必要があるんです。割り算という例はまだかわいい方です。世の中には重い情報が山ほどあります。例えば事件、事故、病気、死。たとえ何かそこにある事実があったとしても、それを知らない人物にとっては起きていないのと同じことです。そこから事実を受け止めるまでの落差はすさまじいものであることでしょう。


冒頭の「無知の知」はこういった状況の例と見なすことができます。「自分は本当は何も知らなかった」という衝撃をソクラテスが忘れられることは一生ないでしょう。ソクラテスはこの衝撃を、産婆術を用いた周知へと用いることができたからこそ、今なお語り継がれる偉大な思想家として名を残しているのだと思います。必ずしもこのようにエネルギーを昇華させることができるとも限りません。心理的外傷となってその後の人生に影響を及ぼす可能性だって否定できません。これが私の伝えたかった「知の恐怖」です。

 
軽音入部 唯一の後悔

前段落でかなり重めの話をして、かなりインパクトのあるタイトルをつけて、こんな話していいのかなぁとだいぶ躊躇してしまいますが、語ります。副部長として、2つのバンドに所属するものとして、とても楽しく軽音ライフを送っているのは紛れもない事実です。ですが、私には一つ、「知の恐怖」に伴う軽音入部に対する後悔があるんです。


5月だか6月だか、当時の1年生の軽音部入部希望者が集まり組まれたバンドがNexus-blessです。そしてそのバンドで初めてやった曲が、Official髭男dismの「ノーダウト」。初めての演奏はコロナの影響でスタジオによる録音ということもあり、初回にして中々質の良いものができてうれしかった記憶があります。少し時が流れ文化祭で2曲演奏しようとなった時に私が推したのがあいみょんの「君はロックを聴かない」。この2曲を軸に初の学校のライブを楽しもうと意気込んでおりました。


しかし、文化祭で実際に歌ってみると、どうも自分の声がうまく響かないんです。直後に演劇部の発表があるなどかなりミチミチのスケジュールだったこともあり、周りがちゃんと演奏している中ボーカルだけ微妙だったなーとか思ってました。そんなこんなで文化祭を終え、反省兼次の曲決めをしている時だったと思います。


「次は原キーで歌えるようにしよう」みたいなことを言われました。「えっ音は外さずに歌ってたんですけど…」と思いながら話を聞いていると、どうやらメロディーの話ではなく音の高さの話をしているようで…。まさかと思い家で調べてみました。そこで初めて、人間の「音域」という概念を知ったんです。


この話をしっかり理解してもらえるようあえて説明を加えます。軽音のボーカルが口にする「音域」とは、対象となる歌がとる最低音から最高音の幅であり、絶対的な音の高さで決まります。音色をあらわすアルファベット(C ド D レ E ミ F ファ G ソ A ラ B シ)の前に、その音の高さを表す英単語みたいなの(low mid1 mid2 hi hihi hihihi)が加わって表現されます。


調べてみたところ、「ノーダウト」の音域はmid2A~hiC♯(裏hiB)、「君はロックを聴かない」の音域はmid1F♯~hiD。そして当時の僕の音域はlowF~mid2G。つまり、原曲通りに歌っているつもりが気づかないうちに1オクターブ下げて歌っていたのです。当然hiDなど出るはずもなく。信じられないまま当時のプレイリストに登録していた曲を片っ端から調べたところ、大抵が自分の音域にあっておらず、1オクターブ下げて歌っていたことが発覚しました。当時呆然としたのをよく覚えています。


今はもう慣れましたが、当時は軽音のボーカルとしてメンバーの期待に応えられるかとてつもなく不安でした。その思いを払拭することができたきっかけが米津玄師の「ピースサイン」なんですが…。その話をするとまた長くなってしまうので今回の話はここらへんで。


これが軽音に入った唯一の後悔、「音域の認知」です。些細なことと思う方も大勢いるでしょう。ですが当時は歌うのが好きで歌唱力にも多少の自信があって入部したわけですから、この事実を知ったのはだいぶショックでした。無知なまま入部した私が悪いと言われればそれまでですが。


もちろん何かを知ることを否定するつもりはありません。その楽しさは充分理解していますし、「知ることを楽しむ」ことだってできているつもりです。ですが、だからこそ僕たちは、一見すると忘れがちな「知る状態と知らない状態の差の大きさ」をよくよく認識しておく必要があると思います。人は時に上書き保存された頭で上書き保存前のことを考えなくてはいけないことが多々あります。僕たちが成長し様々なことを知っていく中で、その機会はますます増えていくことでしょう。事実は常にそこにあるのですから、それを伝達する者に罪はありません。しかし、影響が大きいことは事実です。「知らないようにする」のではなく、「受け止める」覚悟が、情報化社会を生きる我々に必要なことであると思います。


長々と書き散らしましたが、これで以上です。ありがとうございました。

次のライターにもご期待あれ。

 
おまけ 本日の曲紹介
①ノーダウト / Official髭男dism

Nexus-blessの記念すべき初回演奏曲です。陽気なメロディーにのせた皮肉と不満たっぷりの歌詞が印象的ですね。Cメロの「誰に何度裏切られても 目を覚まして笑って One more time」って歌詞いいなーって思います。強いメッセージ性を感じます。One more time の発音が良いと褒められた経験があります。


②君はロックを聴かない / あいみょん

あいみょんの3rdシングルです。君がロックを聴かないという事実があってなお、それでも振り向いてほしいとひたむきに歌い続けるのがなんとなく切ないですね。アコースティックギターの魅力に気づくことができる1曲だなって思います。

 

 
 
 

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