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僕らは深い海の底にいる

  • 執筆者の写真: ねる
    ねる
  • 2022年8月1日
  • 読了時間: 7分

更新日:2023年2月28日

~

こんにちは、ねるです

ずっと書きたかったヨルシカのLIVEレポ書いていきたいと思います。

(かなり遅滞させてごめんなさい)

楽曲についてやヨルシカ及びn-bunaさんの曲の考察とかあるので自分で考えたいとか、LIVEは円盤で見るの楽しみにしてるよ!って方はブラウザバッグ推奨です。

~










"僕らは深い海の底にいる”





3/31 東京ガーデンシアター、ヨルシカです。



n-bunaさん優しい声が響いた。

言葉の余韻と同時に「夕凪、某、花惑い」のイントロが始まる。

1番楽しみにしてた曲が思いがけず最初に流れてテンションがめちゃくちゃ上がった。

イントロのリフがほんっっっとにかっこいい。

suisさんが突如何も無いところからすーっと裸足で現れる。suisさんの生歌が響く。

音源で聴くより優しくてかつ激しい歌声に心を奪われた。


映像と共に歌詞が流れる。


僕らを貶す奴らを殺したい

君ならきっと笑ってくれる


ヨルシカの中で1番好きな歌詞を一緒に口を動かしながら、聴く。詞を見る。すーっと心に入っていく。ふと我に返ると涙が流れていた。


僕に指す月明かり


という最後の歌詞が月光が始まりを告げるように感じた。



間髪いれずに、「八月、某、月明かり」

チューニングがいつもと違って、たぶん−1だった。このver.もかっこいい!

n-bunaさんによると「夜逃げ」の曲らしく、n-bunaさんの実体験も多く反映されているとインタビューでも語っていた。

この曲は、歌詞が強い。その強さはメッセージ性とかではなくて、人間のエゴがずっしり詰まってる印象を受ける。


人生、二十七で死ねるならロックンロールは僕を救った


とか(27CLUBがよぎる)、


君を形に残したかった

思い出になんてしてやるもんか


とか。

ある種、衝動的なような言葉を使って表現されるこの歌詞に、suisさんの歌声が合わさると感情のリアル感がより際立つように感じる。やっぱりsuisさんすげーってなりながら一区切り。



n-bunaさんがベンチに座る。


Poetry~関町にて


ここでエイミーの決意が語られる。


“この一年が僕の一生だ”


“君の弾くピアノが鳴った”




「藍二乗」

変わらない風景 浅い正午

高架下、藍二乗、寝転ぶまま

白紙の人生に拍手の音1つが鳴っている

空っぽな自分を今日も歌っていた



個人的5本の指に入る、好きな曲の始まり。

こんなに言葉として発しても文字に書いても綺麗な詞を書けるのってすごい。


エイミーがエルマをふと思いながら、曲を書く。

そんな変わらない日常の曲。





「神様のダンス」


この曲にも月明かりが出てくる。

神様なんて知らない。


だんだん落ち着いてきたので、少し解説を

このLIVEは、「だから僕は音楽をやめた」と「エルマ」の2つの対になるアルバムの中の、エイミーとエルマの2人の物語でなっている。

エイミーのみる走馬灯がこのLIVEだ。

原則として、エイミーの手紙が、「だから僕は音楽をやめた」で、このエイミーの手紙をを受けてエルマの日記が「エルマ」に収録されている。

エイミーとエルマは青春を一緒に過ごす。しかし、エイミーは病気か何かで余命宣告をされてしまい、エルマを残してスウェーデンに向かう。そこで全てを音楽に捧げるのだ。

エイミーは遠いスウェーデンからエルマに木箱を1つ送る。

エルマはエイミーの足跡を辿りに行く。

そして、エルマはエイミーが亡くなったこと、遺された音楽を知り、再び音楽を始めるのだ。

ただ、物語に体を預けて小説を読むように没頭することができるこのアルバム。

ただこの世界に存在する2人の人間の物語を音楽とともに鮮烈に追うだけである。




「夜紛い」


君に一つでいい、ただ穴を開けたい

は後に「心に穴が空いた」でエルマのアンサーが歌われる。



Poetry~雨の街について


n-bunaさんの声が響く。


“僕はそれになりたい”

“言葉になりたい”


そう言ったのはエイミーだろうか、はたまたn-bunaさん自身だろうか。

n-bunaさんの詞の読み方に惹き込まれる。


“顔を上げると僕は

雨の滴るカフェテラスにいる”




「雨とカプチーノ」


余韻静寂からのイントロ、ここの繋ぎがめちゃくちゃかっこよかった。

MVが印象的ですよね

この曲サビの転調が好きな人は結構多いんじゃないんでしょうか。私も大好きです。




「六月は雨上がりの街を書く」


ギターの3連符が雨っぽさが出てて好き。

パレードとかi^2とかエイミーが書いた詞が何個か出てくる。

あとは、

ただ僕が書いた手紙を読んだ

君のその顔が見たい

っていう歌詞に収束していると思う。



「雨晴るる」


この曲知ってる人 はわかってくれそうだけど、シンセサイザーの音が絶妙だと思いませんか!?

サビで盛り上がったり、Aメロで静かになったりしても、一定の音圧のこの音がテンションを保ってくれるのが絶妙で良い。




Poetry~ヴィスビーにて


“天国に一番近い場所を探している”



「踊ろうぜ」


これはもうLIVE映像見て欲しいです。

踊ろうぜは曲調とは違った無常観的な歌詞が大好きです。ライブでは照明が虹色でピカピカ鮮やかに光っていたのがまたアンビバレントで良かった。

「心に穴が空いた」では「夜紛い」を受けて、エルマの心に穴が“開いた”ではなく“空いた

エイミーがいない日々を“空いた”と表現しているのかなと思う。

もう後は多くは語らないのでLIVE映像を見てほしいです!



「パレード」


ここら辺からまた涙腺が怪しくなってくる。

打鍵するようなピアノの音と優しいギターの音が心に残る。

旋律はほとんど同じなのがまた心地がいい

そしてなんとも詞が綺麗。


君の指先の中にはたぶん神様が住んでいる


作品の中にこそ神様は宿る。というエイミーの口癖を思い出す。そんなエルマがそこにいる。

この曲はエイミーに対するエルマなりの答えなんじゃないかなと思う。


suisさんの優しい歌声がエイミーに語りかけているように感じた。



「憂一乗」

エルマがエイミーをなぞる日々の歌

一緒にどこかに逃げることが出来なかった2人に思いを馳せる。

そろそろLIVEが終わる雰囲気が漂う。



「ノーチラス」


今回のLIVEで1番良かったのを挙げろって言われたら、これを選ぶと思う。

あまりこの曲をちゃんと聴いてLIVEに挑まなかったことを後悔したくらいめちゃくちゃ良かった。

エイミーが最後に遺した曲がこの曲。

そしてヨルシカの始まりの曲。

とにかくこちらもぜひLIVE映像を見て欲しいと思います。出来れば大画面で。

MVではエルマがエイミーが遺したアコギやノーチラスの詞を見つけるシーンが描かれている。

エイミーはこの桟橋で花緑青を飲んで海に沈む。

ノーチラス号(潜水艦)に乗って逝ってしまう。


エルマがそれらを見つけたここが始まり。

「深い眠りから覚める曲」だ。


言葉が出てこない。言葉にすることを恐れるくらい、あのLIVEには凄いものが動いていたと思う。

あの時歌っていたのは、suisさんではなくエルマだった。



Poetry~走馬灯



“僕は深い海の底にいる”



ずっと見えていた

この光は、

景色は、

思い出は、

雨のカフェテラスは、

夜紛いの夕暮れは、

富士見通りは、

天国に一番近い場所を探す道のりは、

メロディーは、

音楽は、

長い夢を見ていたようなこの時間は、

あの日の景色は、

全ては、



僕の見る走馬灯か。





「だから僕は音楽をやめた」


ぜひ皆さんにLIVEの感覚を味わってもらうためにこの詩を読んだあと、だから僕は音楽をやめたを流してみてほしい。

ノーチラスの次でラストの曲といったらやはりこの曲。

最後だからといって感動的な訳ではなく、ただ音楽をやめたエイミーの告白を綴った曲だと思っている。

テンポ感と流れるようなピアノの旋律が好き。


最後にふさわしいsuisさんの熱唱。


だから僕は音楽をやめた



Poetry~生まれ変わり


最期にエルマを回想する。


n-bunaさんの曲はボカロ時代のアルバムから生まれ変わりを繰り返していると言われている。

この'月光'のLIVEの2つのアルバムの後出たアルバムは「盗作」と「創作」だ。

「盗作」の1番最初は「音楽泥棒の自白」というinst.から始まるのだが、そこではベートーヴェンのピアノソナタ月光第一楽章のオマージュが流れる。

また「負け犬にアンコールはいらない」と「夏草が邪魔をする」も歌詞やMVから繋がりが示唆されている。この先どんな風にヨルシカというバンドがどんな生まれ変わりの物語を創り出してくれるのかが楽しみだ。


個人的には、エイミーとエルマが生まれ変わってまた出会えていたらいいなと思っている。


最後に、n-bunaさんとsuisさんが舞台袖に消えていって圧巻の閉幕。







さて、ここまで読んで頂きありがとうございました!

時間がある時に少しずつ書いていったので文章の統一感がなくなってしまい読みにくくなって申し訳ないです。


最後に、解釈は個人に任せるというn-bunaさんのスタンスにのっといて、これも解釈の1つでしかないという注意書きを添えておきます。



 
 
 

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